視点が増えれば経営は必ず良くなる|カフェ経営の本質を掴む思考法

以前の記事でカフェ経営で
本質を見抜く力が成果を左右する
ということをお伝えしました。

あわせて読みたい

その土台となるのが
『視点』と『捉え方』です。

同じ出来事でも、
どんな視点で見るかによって
原因も対策も変わってきます。

店舗に起こる様々な問題は、
全ては視点の質で結果が決まる
と言っても良いでしょう。

今回の記事では、
本質を見抜くために欠かせない
視点の増やし方について解説します。

視点と捉え方が本質を見抜く力を決める

経営で本質を見抜く力がある人は、
例外なく「視点の数」と
「捉え方の柔軟さ」が豊富です。

同じ出来事でも、
どの角度から見るかによって
原因も対策も大きく変わります。

この視点と捉え方こそが、
カフェ経営における
様々な問題解決に直結します。

視点の重要性を説明するのに、
コップの例がわかりやすいでしょう。

多くの人にとってコップは
飲み物を飲むための道具です。

しかし視点を変えれば、
コップはまったく別の価値
を持っています。

  • ペン立てとして使う
  • 小さな花を生けて花瓶にする
  • 円を描くための型にする
  • 計量カップ代わりにする
  • アクセサリートレイにする

同じコップでも、
視点の数だけ用途が広がる
のです。

カフェ経営も
このコップと同じです。
売上不振という事実に対して、

など多角的に捉えるほど
本質の問題に近づきます。

一方で、
視点が1つしかない人は、
答えも1つになってしまいます。

しかし視点が多い人は、
同じ問題に対していくつもの
可能性を想像し対策を講じる
ことができるのです。

視点の数と捉え方の柔軟性こそ
本質を見抜く力の根本であり、
経営者が最も鍛えるべきスキルなのです。

画像はイメージ(写真ACより)

視点の偏りはカフェの経営不振を招く

実際にカフェ経営において、
どのような視点の偏りが
起こってしまいがちでしょうか。

売上が悪いのは天候や立地のせい

最も多いのがこのパターンです。
天候や立地だけではなく、
地域、景気、トレンドのせい
にする人も多く存在します。

確かに天候や立地などは
影響要因の1つになりますが、
それだけを原因だと決めてしまえば
改善の余地が見えなくなります。

実際には外的要因よりも、
内的要因であるQCSに原因がある
ことが圧倒的に多いのです。

スタッフを「できる/できない」で判断する

  • 笑顔がない
  • 動きが遅い
  • 声を出さない

などスタッフを観る際に、
できる/できないで判断してしまう
こと結構多いんです。

スタッフ教育は、
そのスタッフのどこを活かすか?
がポイントです。

また、
教育の全ては教え方の仕組み化
によってカバーできるのです。

スタッフ個人の能力だけで
判断することこそ視点の偏り
ということに気づいてください。

画像はイメージ(Geminiで生成)

視点を増やすための基本姿勢

ではどうすれば視点を増やす
ことができるのでしょうか?
基本姿勢を知ってください。

「他にどんな見方がある?」と自分に問いかける

視点を増やす最もシンプルな方法は、
自分に問いを投げかけることです。

「他に原因はないか?」
「別の見方は?」

と問い続けるだけで、
思考は一気に広がります。
これ思考の癖にしましょう。

あわせて読みたい

結論を急がず、事実と解釈を分ける

「お客様が怒っている」
この言葉の中にも、
事実と解釈が混在しています。

事実は
「声が大きい」「表情が険しい」
だけかもしれません。

視点が狭いと、
解釈を事実だと信じてしまい、
誤った判断につながります。

他者の視点を活かす

自分の視点だけで
店を見続ければ必ず盲点
ができてしまいます。

自分とは異なる立場の人
の意見を取り入れることで、
新しい視点が生まれます。

「店長はどう見るか?」
「新人スタッフならどう感じるか?」

など他者の目線を借りると、
違った視点で見ることができます。

画像はイメージ(写真ACより)

視点を増やすための具体的な4つのスキル

では視点を増やすためにできる
具体的なスキルを4つご紹介します。

QCSで見る

カフェを始め飲食店経営では、
どんな問題が起こったとしても、
まずはQCSに照らし合わすことです。

  • 味や盛り付けの品質
  • お店の清掃状態
  • 接客時の印象や声のトーン

3つのQCSの視点を持つことで
問題の所在が明確になります。

あわせて読みたい

売上を“客数×客単価×来店頻度”に分解して考える

売上=客数客単価 ✕ 来店頻度
という公式があります。

売上が落ちる
=客数が落ちている
とは限りません。

客数と言っても、
新規客なのかリピート客なのか
という問題もあります。

つまり、
売上は分解して考えてみる
ことが大切です。

お客様視点と現場視点を切り替える

全てのことに対して、
お客様視点と現場視点を持って
考えることです。

どちらか一方だけでは
本質には辿り着けません。

お客様視点からして
「使いやすいか?」
また現場視点からして
「回しやすいか?」
を常に考えることです。

利益視点で売上視点で見る

「人気があるメニューだから」

という理由で残すのではなく、
利益を生んでいるかどうかの
視点で判断することです。

残念ながら、
「売れている=儲かっている」
ではありません。

※下図はメニュー分析の仕方のポイント

あわせて読みたい

経営判断は視点の多さで結果が決まる

経営判断を誤る原因の多くは、
視点の狭さにあります。

1つの見方しか持たなければ、
複雑な問題を単純化してしまい、
本質を見失います。

逆に視点の幅が広がるほど、
問題の裏側にある本質的な原因
が見えてくるのです。

結果として、
判断のスピードも質も向上し、
改善策の精度が向上します。

経営者が磨くべき力は、
「答えを出す力」よりも
「視点を増やす力」だと考えます。

物事の視点や捉え方が変わると、
見える世界が一変します。

だからこそ、
視点を増やし本質を見抜く力
が大切になってくるのです。

いわゆるできる経営者は、
視点が豊富です。
それはコンサルタントも同様です。

視点を磨き続け、
本質を見抜く力を身に着けましょう。

この記事を書いている人

稲垣 高史
稲垣 高史カフェコンサルタント
コーヒー好き、カフェ好きの趣味が高じてカフェコンサルタントを始めて7年になります。このブログを読んだカフェ関係者が「これやってみよう」と思えるような売上アップや教育法を発信しております。簡単な質問は無料で対応しております^^

カフェ経営者に贈る日々の売上アップ法を配信

メルマガ配信中
ブログでは書けない?様な話題を
メルマガでは配信中です。

今ご登録いただくと
小冊子『カフェを始めとする小規模の飲食店がこれから生き残るための指南書』ほか、すぐにお店で使えるツールがダウンロードできます。

今すぐメルマガに登録して手に入れてください!