叱ることでスタッフは成長する?叱り方の3つのレベルとそのポイント

2024年3月19日リライト

叱ることは決して悪いことでは
ないと思っています。

では何が悪いのか?
それは単に叱り方の問題だと
思っています。

かく言う私も、
現場時代の私はすぐに感情的になって
叱るではなく怒るタイプの店長でした。

そんな私が、
今までの自身の失敗や反省を踏まえ、
今実践して結果が出ている叱り方の
ポイントをお伝えします。

叱ることは大切である

叱る=良くないこと
と思ってなかなか叱れない
店長が多いと感じています。

確かに今の若い世代は、

アドバイス→注意された
注意→叱られた

と感じる方が多いそうです。

もしかしたら、
ただでさえ人がいないのに、
叱ったら辞めてしまう

とか

パワハラやモラハラだ!
と言われかねいないと思い
叱れないのかもしれません。

しかしカフェを始め飲食店では、
叱らなければならない瞬間が
あります。

例えば調理の時です。

そのようなことをしたら、
絶対やけどをするようなやり方
をしたときにすぐに叱らなければ
やけどにつながります。

もし
接客でお客様がお怒りになるような
ことをしたときに叱らなければ、
お客様から接客クレームをもらうのは、
本人です。

だからこそ叱ることも大切です。
ただ叱り方を考える必要があります。

特に今の時代は
アドバイスを注意
注意を叱られた
って感じる子たちが多いのも事実です。

だからこそ、
叱り方と叱り方のレベルを知って、
更に叱った後のフォローを学ぶこと
が大切になるんです。

画像はイメージ(写真ACより)

予め私は叱ることをすると伝える

私はコンサル先にもまず
最初の店長やスタッフとの面談で

「私はあなたのために叱る時あるからね」
と最初から伝えておきます。

なぜ叱るのか?
どんなことをすると叱るのか?
を明確に伝えます。

ほとんど叱る場面はありませんが、
予め伝えることで店長やスタッフは
叱られるような行動をしないように
気をつけてくれます。

気をつけてくれるため、
叱った記憶は
ここ数年ほぼありません(笑)

3つの叱り方レベル

叱るというと、
怒鳴るようなイメージを持つ人
もいるかもしれません。

叱り方が大切です。

叱り方には3つのレベルがある
ことを知ってください。
場面に応じて使い分けましょう。

叱る第1レベル「指導」

まさに指導です。

  • 入店時のあいさつがない
  • 声をかけても返事がない
  • 何かうっかりミスをしたとき

には命令口調ではなく、
「○○しよう」というスタンスで
接することです。

ポイントは
大きな問題になる前に改善
です。

叱る第2レベル「注意」

ちょっと続くとまずい問題が生じたり、
お客様や一緒に働いているスタッフに
迷惑がかかるときに使います。

  • 遅刻が続いたとき
  • 同じようなミスを続けたとき
  • お客様や一緒に働いているスタッフに迷惑をかけたとき

問題の事実確認をしたのちに、
問題の根本的な原因を本人に考えさせ、
改善行動をしてもらうことです。

叱る第3レベル「厳重注意」

かなりの問題行動を起こしたときです。

  • 無断で欠勤をした
  • ストアルールを破った
  • 問題を受け入れず言い逃れをした

このようなときは、
厳重注意になります。

最悪、
改善のための行動が見えない場合、
何らかの罰則があることも考える
ことも必要になってきます。

効果的な叱り方の6つのポイント

前述の3つの叱り方のレベルを
踏まえた上で下記の6つのポイント
を抑えて叱ります。

感情ではなく基準で叱る

私も現場時代よくやってしまったこと。
感情で叱ってしまう事です。
これ一番やってはいけないことです。

NGです。

なぜNGかというと、
その叱った内容に一貫性がなくなる
からです。

つまり叱られたスタッフは、
単に気分で怒っていると捉えます。

画像はイメージ(写真ACより)

では何をもって叱るかと言えば、
お店の基準を著しく損なったときに、
叱ることです。

裏を返せば、
お店の基準を著しく損なったときは、
叱らなくてはいけません。

叱らなくても注意すべきなのです。

あなたのお店には基準がありますか?
お店の基準、行動基準、クレド
でも良いです。

お店としてこれは守りたい
という基準です。

私なら、
お店のQCSを維持するための基準
損なったときが叱るタイミングです。

この基準は初回のオリエンテーション時に
しっかりと伝えることをお勧めします。

行動を叱る

基準に反したら叱るのですが、
この時に注意するのが
行動を叱るのであって、
決して人格を否定しない事です。

私の過去も含め、
意外にやってしまいがちな過ちです。

例えば、
あいさつをなかなかしないスタッフが
いたとします。

悪い叱り方は、
「○○さん、接客業向いていないよ」
とか、
「あいさつしないって、やる気あるの?」
という言葉たち。

現に私が現場時代はこの言葉を
残念ながら使ってしまっていました。

良い叱り方の例は、
「お客様が来店された元気よくあいさつをしよう!」
とか、
「○○さんの笑顔は最高だから、
 あいさつができるともっといいね!」

と良い部分を引き出しながら、
改善点に目を向けさせることです。

言葉と時間は短く叱る

感情的になっている人に
よく見かけるパターンで、
叱るではなく説教になっている人。

同じことを何度も言って叱る人
は注意が必要です。
これ全くの逆効果です。

叱る言葉は限りなく一言です。
もちろん伝わることが大前提です。

あなたは叱っている相手が
内容を理解してないと感じるから
同じことを何度も言うのでしょう。

しかし相手からすれば、
同じことを何度も言われるからこそ、
耳を塞いでしまっているのです。

叱るときは端的に、
一言で伝えることを心がけましょう。

画像はイメージ(写真ACより)

叱るタイミングが大切

叱ることで大切なことの1つに、
タイミングがあります。

問題が起こったその場で叱ります。
しかし、第3者が見ている前では、
そのスタッフのプライドを傷つけます。

人がいない場所が基本です。
逆にほめるときはみんながいる前で
ほめます。

命令形ではなく疑問形で叱る

叱るときについつい使ってしまうのが、
「○○をしてはいけない」という
命令形の言葉。

スタッフが考えるように、
疑問形にしてスタッフにぶつけます。

例えば、
「作業しながらのあいさつはダメだよ」
というよりも、

「作業しながらお客様の方を見ずに、
あいさつをしたらお客様はどう感じるかなあ」

「○○さんなら、作業をしながらあいさつをされるのと、
手を止めてあいさつをされるのとどちらがいい?」

と言った感じです。

ただし、
スタッフやお客様の命に関わるような
場合は禁止形で言うことも大切です。

叱ったらその日のうちにフォローを

スタッフが指導された内容(叱られた内容)を
クリアできているかチェックを兼ねて、
フォローをしましょう。

フォローはその日のうちが原則ですが、
遅くても3日以内に実施します。

もしあなたがフォローができないなら、
右腕である社員やスタッフに
フォローをしてもらいましょう。

また叱ったに内容が改善されているなら、
もちろん思いっきりほめることをしましょう。

画像はイメージ(写真ACより)

叱り方次第でスタッフは育つ

今の時代ほめることが優先され、
叱ることは悪だと思われる傾向
が否めません。

もちろんほめることも大切ですが、
それと同じくらい叱ることも大切
です。

叱り方次第で、
スタッフの成長につながることも
事実です。

スタッフの育成とは、
スタッフの成長を支援すること
でもあります。

叱る=愛情でもあり、
叱る=スタッフに関心を寄せること
でもあります。

またそう感じてもらえる叱り方を
してください。
上手な叱り方を身に着けて下さい。

私も学びの真っ最中です。

この記事を書いている人

稲垣 高史
稲垣 高史カフェコンサルタント
コーヒー好き、カフェ好きの趣味が高じてカフェコンサルタントを始めて7年になります。このブログを読んだカフェ関係者が「これやってみよう」と思えるような売上アップや教育法を発信しております。簡単な質問は無料で対応しております^^

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