飲食店における仕込みの重要性と仕込み量の決め方の手順

2024年3月10日加筆

常に一から作りたての料理を
お客様に提供したいと誰もが
考えます。

実際はお客様への提供スピードが
遅くなるためある程度の状態まで
前もって作っておきます。

それが仕込みです。
仕込みとても重要です。

今回の記事では
仕込みの重要性と仕込み量の決め方
をお伝えします。

仕込みをする理由

飲食店において仕込みをする理由は、
様々ありますが一番は提供スピードを
早めることです。

あるデータによれば、
お客様が待つことができる時間は、
モーニング3分、ランチ8分
だそうです。

予め仕込みがしてあれば、
スタッフの調理における手間も少なくなり
結果生産性を上げることができます。

つまり、仕込みをしておくことは
営業時間中の調理の工程を簡略化
するということです。

仕込みがある程度終わっていれば、
お客様が一番来店されるピーク時間
ホールにスタッフを割くこともできます。

つまり、
少人数で営業が可能になります。

具体的な仕込みとして、

  • 野菜を洗ってカットしておく
  • カトラリーにスプーンなどセットしておく
  • ゆでたまごを作っておく
  • ハンバーグを成形して焼ける状態にしておく
  • 冷凍で納品されたものを冷蔵解凍しておく
  • ソースの下ごしらえをしておく

など実に様々やることがあります。
これをやっておけば、
調理の手間が減るというものです。

画像はイメージ(写真ACより)

もっと言ってしまえば、
仕込みのレベルをほぼ完成状態で
そのまま急速冷凍をします。

冷凍したものを冷凍庫に保管し、
注文が入るたびにスチコンなどで
解凍調理をして提供します。

そうなれば、
かなりの人件費を削減でき、
提供スピードも早めることが可能です。

この話をすると、
「冷凍すると品質落ちないですか?」
と言われる方が一定数います。

しかし、
今の冷凍技術のレベルは高いので、
ほとんど気になりませんよ。

仕込み量の決め方の手順

では仕込みをする際に
どのようにやっていくのか
ポイントをお伝えします。

売上予測から仕込み量を算出

必ず売上予測とメニューの出数から、
仕込み数を算出して量を指示します。

メニューので数を調べることも、
今の時代はAirレジなどのPOSレジ
があるので簡単です。

逆にこれをやらなければ感頼りの
仕込み過ぎによるロス
仕込み数不足による売り逃し
につながります。

前者はあなたのカフェの利益を減らし、
後者はあなたのカフェの売上を減らす
ことに繋がります。

精度の高い売上予測を立てることで、
原材料のロスも売上損失も防ぐことができ、
結果売上と利益向上につながるのです。

画像はイメージ(写真ACより)

仕込み量を担当スタッフへ指示をの出す

売上予測から仕込み数が決まったたら、
具体的に仕込みをするスタッフに指示を
出します。

これを最近はLINEで指示を出している
お店もあるでしょうが、
私は今日の仕込み数がひと目でわかる表
を厨房内に掲示します。

「紙の無駄遣いだ」
という意見もありますが、
アナログにはアナログの良さがあります。

またここで絶対やってほしいことが、
仕込みの種類とその量にかける標準時間
をスタッフに伝えることです。

標準時間を伝えなければ、
スタッフによってはダラダラと
仕事をやってしまいます。

となれば、
いつまでたっても終わらず、
人件費が重みます。

また、
仕込みに専念できる環境ではない
カフェもあることでしょう。

私のビジネスパートナーたちは、
ほとんど小さな飲食店ですので、
皆さん別の仕事の空いた時間に仕込みをします。

シフト表ルーティンチェックリスト
を活用して仕込み量と仕込みの終わる
時間を指示する様にしてください。

仕込み数指示書があると便利

実際に、
どの原材料をどれだけ仕込むのか
具体的な数値を指示する
「仕込み数指示書」
があると便利です。

今の時代エアレジなどのPOSレジから
売上構成比が容易に出せるので、
それに基づいて売上を入力すれば、
簡単に仕込み数が算出できるよう、
エクセルを作ることをお勧めします。

この仕込み数指示書があれば、
仕込み量が多すぎることや
少なすぎることを防げますよ。

仕込みに使える調理機器

仕込み使える調理機器と言えば、
一昔前は野菜のスライサーが定番
でした。

今はどんどん厨房機器も進化し、
ライスロボはもちろんおにぎりロボも
出ています。

もちろんそれなりの投資をすること
になりますが・・・

今の時代は

の3つが定番になりつつあります。
中でもスチコンは帰る前にセットしておけば、
翌日お店に来ると出来上がっていて便利です。

しかも夜間電力を使用するので、
電気代も安くなります。
導入した厨房機器の1つです。

スチコンがあれば一度に大量に焼いておき、
必要な分だけ温めて提供することが可能です
 画像はイメージ(写真ACより)

仕込み作業におけるリスク知る

カフェ喫茶業で仕込みというと、
朝一番でコーヒー豆を挽いておくことを
しているかもしれません。

コーヒーは、
焙煎したて、挽きたて、淹れたて
で味が変わる飲み物です。

お客様からすれば、
焙煎したて、挽きたて、淹れたて
のコーヒーを飲みたいのです。

しかし時間によっては、
品質よりも提供スピードを重視する
ときがあることも確かです。

つまり、
品質を取るのか?スピードを取るのか?
という話になります。

コーヒーをウリにしているカフェなら、
予めコーヒー豆を挽いておくことは
しないでしょう。

それほど
コーヒーの味に力を入れてないなら、
コーヒーを予めドリップしてデカンタなど
で保管しているお店もあるでしょう。

 焙煎したて、挽きたて、淹れたて
のコーヒーが好きです
画像はイメージ(写真ACより)

そこはお店毎のこだわりになるところです。

仕込みレベルを上げる
=提供スピードである一方
=品質を落とす可能性もある
ということを知っておいてください。

今の時代仕込みを代行して
納品してくれる仕込み代行業者
も存在します。

仕込み代行業者を活用することも
考え方としてはありでしょう。

いずれにせよ、
全てはあなたのカフェに来店される
お客様の満足度を上げるためです。

また
仕込みに気が取られすぎるスタッフ
もいます。

大切な仕込みですが、
スタッフの中には仕込みが仕事のメインとなり、
お客様のことが蔑ろになってしまう人もいます。

確かに飲食店の仕込みは、
売上が高いお店であればあるほど、
相当な数の仕込み量を強いられます。

仕込みはあくまでもサブ的な仕事
であることをスタッフにしっかり
伝えてください。

そのためにも
仕込み時間を標準化し、
常に効率化を目指してください。

この記事を書いている人

稲垣 高史
稲垣 高史カフェコンサルタント
コーヒー好き、カフェ好きの趣味が高じてカフェコンサルタントを始めて7年になります。このブログを読んだカフェ関係者が「これやってみよう」と思えるような売上アップや教育法を発信しております。簡単な質問は無料で対応しております^^

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