カフェで食材ロスが起こる6つの原因とそれを防ぐ4つの対策
カフェを始め飲食店を営業していると
どうしても食材のロスが発生します。
発生してしまうからと言って
放置すればその額はどんどん大きくなり、
お店の利益を損ないます。
そのために、
食材のロス管理を徹底して行い、
食材ロスを減らす努力をする必要があります。
今回の記事では、
カフェにおける食材ロスの原因と
その対策についてお伝えします。
目次
ロスとは
本来ある料理として提供できるはずの
食材が何らかの理由で廃棄することで
使えなくなることです。
各料理には理想の原価というものが
あります。
レシピ通りに料理を作ることで、
理想の原価が出るわけです。
その理想の原価になるためには、
レシピ通りの量の食材を使用しないと
その理想の数値にはなりません。
その理想通りに使用した状態の
食材の在庫数を「理論在庫」と
言います。
ところが、
- スタッフがミスをして食材を廃棄
- スタッフが通常より多く盛り付け
- 使えるはずの食材が傷んでいて廃棄
など理想通りには使用できない食材
が発生します。
このようなことを繰り返して、
日々営業しているわけです。
したくてしているわけではありませんが…
そうすれば、
どんどん在庫は狂っていきます。
ロスの計算式は以下の様になります。
もちろん
理論在庫と実在庫はそれぞれ計算方法
があります。
ロスをなくす
=この数値を限りなく「0」に
近づける営業努力をします。
そのためにもまず
ロスが発生するタイミングを
知ることから始めましょう。
尚今の時代理論在庫は、
エアレジなどのPOSシステムに入力すれば
簡単に計算してくれるので活用しましょう。
ロスが発生する6つの大きな原因
ロスが発生する原因として、
以下の6つがあります。
発注時のロス
・食材があるのを見落として発注する
・売上予測を見誤って多く発注する
上記の理由により食材が期限切れ
になり廃棄することになる状態です。
保管時のロス
先入れ先出しができておらず、
冷蔵庫の奥から賞味期限切れの
食材が出て廃棄する状態です。
また保管状態が良くなくて、
冷凍焼けなどをしてしまい、
商品として提供できなくなるという
パターンもあります。
しかし一番多いのは、
仕込み数が販売数と合致せずに、
廃棄になってしまうパターンでは
ないでしょうか。
参照記事
調理時のロス
料理には必ずレシピがあります。
そのレシピ通りに作らなければ
なりません。
本来の量よりも
多く食材や調味料を使えば、
オーバーポーションと言って、
食材ロスに繋がります。
わかりやすく言えば、
ランチで150gで出すハンバーグを
200gで出せばロスになるわかりますよね?
また同時に起こりやすのが、
調理時のミスによるロスです。
食材を落とすことや
加熱しすぎてお客様に提供できない
ようになり廃棄するパターンです。
これは初めて調理に入った
スタッフがいる場合起こりやすい
食材ロスです。
オーダーミスによるロス
お客様が本来注文したものと間違って
商品を作って提供してしまった場合には
作り直すことになります。
そうなれば立派なロスになります。
ロスだけではなく作り直す時間も
かかるので要注意です。
スタッフの不正によるロス
ここからのロスは
本来あってはならないのに
結構どこのお店も見逃しているロスです。
考えたくありませんが、
お店のものを黙って食べてしまったり、
食材を持って帰るスタッフもいます。
またスタッフの友人が来店時に、
ランチを食べてそれをそのスタッフが
レジを空打ちすれば当然ロスになります。
ストアルールを決めてない故のロス
スタッフのまかないや
社員の割引での提供などあった場合に
どのように経理上処理するのかを
決めていないとこれもロスになります。
食材のロス対策をするための4つの行動
では上記の食材ロスを防ぐために、
具体的に何をするのか4つの行動を
お伝えします。
棚卸しを活用する
棚卸しには
月の棚卸しと週末の棚卸しと毎日の棚卸し
の3種類があります。
毎日の場合は、
棚卸しではなく在庫チェック
と呼んでいますが。
在庫の使用頻度に合わせて、
棚卸しのタイミングを変更することです。
例えば、
牛乳はかなり在庫が狂いやすいので、
私なら毎日付けるでしょう。
毎日つけなくても良いけど、
1週間に1回はチェックしたい野菜類は
週間で棚卸しをするでしょう。
そのように、
食材によって棚卸しをする頻度を
変えてみてください。
きっと在庫の動きの特徴に気づきますよ。
棚卸しについては
詳しく書いた以下の記事を参照ください。
参照記事
在庫管理をルール化する
在庫管理=食材の保管ルールの徹底です。
どのように各在庫を良い状態にして保管し、
100%廃棄を出さないようにするかです。
- 先入れ先出し
- 棚割り(原材料の保管場所の決定)
- 仕込んだものの品質管理カード
- 食材保管時は賞味期限が見えるように保管
などルールを決めることです。
また食材が傷まないためには、
冷凍庫や冷蔵庫の温度管理は必須です。
毎日お店に来たときと、
帰る前のチェックは絶対です。
そのためにもHACCPを活用しましょう。
ロス管理表を付ける
作業ミスで作ったものを廃棄する
傷んでいて使えないから廃棄する
など廃棄の行動すべてを
「ロス管理表」
に記録することをルール化します。
そのロス管理表には、
- 原材料とその標準原価
- 商品だけではなく半製品(仕込み品)も
を記載しておきます。
そうすることで、
廃棄した食材もお金であることを
スタッフに意識させることができます。
また毎日の閉店業務の際には、
そのロス表に書いてある廃棄数と廃棄額を
合計して1日の合計廃棄額を算出します。
フィードバック目的で、
事務室や休憩室に掲示すると
良いでしょう。
ロス額のフィードバックは経営者の義務
いつも疑問に思うのが、
スポットで行った経営者の方が
「利益が残らないんですよ」
という言葉に対してその根拠となる
損益計算書などの資料がないという
状態で話をされる方たちです。
毎日の銀行残高が減っていけば
そのように仰る気持ちはわかります。
が現場には残念ながら伝わりません。
数値的根拠なしでは、
現場の店長を始めスタッフを指導
することができません。
そのためにも、
PL管理表(損益計算書)を
現場の店長に毎月渡すことです。
要は
「ここの数値の改善が必要です」
とフィードバックするのです。
このフィードバックなしには、
店舗の利益は改善しません。
カフェの状態にあったロス対策から始めよう
最後に、
基準なしではロス管理はできません。
料理を作る際の
マニュアルや手順書やレシピは
絶対必要です。
これがないカフェは
早急に作ることをしてください。
食材ロスはお店の利益に繋がります。
利益を上げる一番の近道は、
ロス管理であることも確かです。
オペレーションに問題があるカフェは
スタッフのオペレーション教育から
レシピなどのマニュアル類がないカフェは
それを揃えることから
ストアルールなどが整備されていないカフェは
ストアルールの作成から
などあなたのカフェに合わせて、
ロス対策を始めてください。
この記事を書いている人
- コーヒー好き、カフェ好きの趣味が高じてカフェコンサルタントを始めて7年になります。このブログを読んだカフェ関係者が「これやってみよう」と思えるような売上アップや教育法を発信しております。簡単な質問は無料で対応しております^^
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