飲食店の人手不足の原因とその解消方法及びなってしまった時の対策

2024年10月4日更新

常に人の問題で悩む飲食業界。
中でも人手不足は永遠の課題
と言っても良いのではないでしょうか。

とは言え、
飲食業界の中でもまだカフェ業界は
スタッフが集まる業界です。

しかし年々、
採用できるスタッフが少なくなって
きていると感じていませんか?

今回の記事では、
飲食店の人手不足の原因と
実際になってしまたときにどう対応
するのかをお伝えします。

飲食店が人手不足になる原因

なぜ飲食店は人手不足になるので
しょうか?
その根本的な原因は何でしょうか?

まず人手不足になる論理を
考える必要があります。

今現状のスタッフ人数は
「採用した人数」ー「離職人数」
という計算が成立します。

つまり
人手不足の状態になる理由は、

  1. スタッフを必要数採用できない
  2. 突然の欠勤の可能性
  3. スタッフが必要以上に辞めてしまう

この3つが原因になります。

では1つ目の原因を考えます。

スタッフの募集をかけても、
なかなか応募が来ない飲食店も
あることでしょう。

飲食業界の中でも、
カフェ・喫茶業界はまだましですが、
スタッフが集まらない業界です。

  • 賃金が低い
  • 研修制度が充実していない
  • 休み(有給も)が取りづらい
  • 立ちっぱなし
  • 休憩時間が確約されていない
  • 土日に働かなければならない
  • 仕事の内容がアルバイトの域を越える

などの理由があげられます。

2つ目の要因として、
スタッフが突然の欠勤になる場合
があります。

今の時代はコロナやインフルエンザで、
スタッフが突然出勤できなくなること
があります。

子どもを抱える主婦が働いてくれて
いるお店も多いですから、
子どもが熱を出したから欠勤という
場合もあるでしょう。

3つ目の要因は、
スタッフが予定外に離職する場合
です。

スタッフが離職する理由は様々です。

  • 人間関係で不満
  • 労働時間で不満(長時間、休憩)
  • 待遇で不満
  • 評価制度に不満

などあるでしょう。

元々少ない人数で対応しているので、
必要最低限のスタッフが揃わなければ、
最悪営業できないこともあるでしょう。

もっと言えば、
人がいなくて閉店せざるを得ない
というお店も実際にあります。

そうならないためには、
どうしたらよいのでしょうか?

画像はイメージ(写真ACより)

人手不足を防ぐまたは解消するための7つの動き

実際に人手不足を解消するために、
または防ぐために何ができるのか
7つの動きをご紹介します。

スタッフの採用計画を年間で考える

現状いるスタッフがいつまで働いて
くれるのかをコミュニケーションを
取るなどして把握してください。

その結果、
いつ頃にそのスタッフが退職する
からいつ募集をかけるのか計画を
立ててください。

スタッフが不足したから募集広告を
かけたとしても応募してくれる時期
は決まっています。

そのことを踏まえて、
年間でいつどれくらいのスタッフを
募集するのか考えましょう。

スタッフの離職率を下げる

人手不足を防ぐにはこれ大前提です。
とにかく採用したスタッフを辞める
人数を極力減らすことです。

この点については、
以下の記事で詳しく述べていますので、
そちらをご参照ください。

スタッフの評価制度の整備

「一生懸命働いているのに評価されない」
「ここのお店の評価は店長のさじ加減だから」

なんてことになっていませんか?

人は承認欲求があります。
一生懸命やったことに対して、
正当に評価することが大切です。

この評価の基準がなければ、
評価する店長のさじ加減になる
ことになります。

評価制度を作りましょう。
評価の基準を明確にしましょう。

参照記事

1日でも1時間でも手伝ってくれるスタッフを活用

タイミーやLINEスキマなど
直前でもアルバイトを紹介してくれる
サイトを活用するのも1つの方法です。

ピークの1時間だけでも
お店の閉店を手伝ってくれるだけでも
助かります。

とても忙しいときには、

「あの席を片付けてほしい」
「食洗だけやってほしい」
「お水だけお客様に出してほしい」
「カトラリーのセットだけしてほしい」

という場面も生じます。

いざという時のスタッフの応援体制を
常に念頭に置いて営業を考えましょう。

スタッフの応援依頼ができる体制作り

緊急時の連絡網をLINEで作って、
応援を求められるようにしましょう。

私の経験上、
緊急時って結構スタッフ助けてくれます。
素直に頼ってしまいましょう。

また過去に働いてくれていたスタッフに
応援を頼むこともありです。

短期で働けるバイトも採用

GWや夏休みや年末年始などの
長期休暇の期間だけバイトに応募
してくるスタッフがいます。

特に高校生や大学生などの
学生に多く見受けられます。

「短期は採用できない」
と仰る経営者や店長がいますが、
採用したほうが良いんです。

その理由を以下のブログで
詳しく述べていますので参考に
してください。

人時売上高を上げることを考える

日頃から人時売上高
(=スタッフ1人当たりの売上高)
を意識しましょう。

人時売上高を上げるためには、
スタッフのレベルアップもですが、
システムを導入することが
一番手っ取り早い方法です。

例えば、
オーダーを取るシステムの導入
スチコンなどの機器の導入
をすることで確実に上がります。

人時売上高が上がれば、
少ない人数で多くのお客様を対応
することができます。

特にITツールは、
あなたのカフェの人手不足を
補う動きを担ってくれます。

活用しない手はないでしょう。

タブレットで注文できるようにすれば生産性は向上します
画像はイメージ(写真ACより)

参照記事

営業に支障をきたすほど人手不足が深刻な場合

とは言っても、
実際に営業に支障をきたすほど、
スタッフが不足するときがあります。

特に今の時代は、
本人がコロナやインフルエンザにかかれば、
医者からストップがかかります。

その時にどのような対応ができるでしょうか?

店頭の張り紙や口頭で人手不足を伝える

「申し訳ございませんが、
 本日人員不足で通常よりスタッフ数を
 少なくして営業しています。

 よって、通常より料理の提供が遅くなる
 ことをご了承下さい。」

と正直に伝えてしまいましょう。

もちろん、
SNSや入り口に張り紙をして告知する
のもいいでしょう。

ポイントは
入店されたお客様に直接伝えることです。
直接伝えることで気持ちも伝わります。

また、ここでのポイントとして、
料理の提供が遅くなることや、
注文を取るスピードが遅くなることであって、
QCSレベルが低くなるのはNGです。

特に料理の質を落とすのは
絶対あってはならないことです。

そんな状態でお客様を入れてしまえば、
リピートがなくなり売上はすぐ落ちます。

メニューを絞る

私が一番オススメするのは、
メニューを絞って営業することです。
これだけでだいぶ人手不足をカバーできます。

もちろん、
看板メニューや売れるメニューは
中止は売上に影響します。

手間のかかるメニューや
出数の少ないメニューは思い切って
オーダーストップするのも1つの方法です。

思い切って営業時間を短縮

これはある意味最後の切り札です。

上記のことも厳しいようなら、
開店時間を遅らせることや
閉店時間を早めることを考えます。

もちろん、
とても営業できない状態なら、
臨時休業も1つの方法です。

その際はSNSはもちろんのこと、
お店の入り口に丁重なお詫びの張り紙
をすると良いでしょう。

ここで注意してほしいのは、
当然売上はその分下がるということです。

画像はイメージ(写真ACより)

人手不足は永遠の課題

カフェを始め飲食店にとって。
人の問題は永遠の課題です。

営業をしている限り、
常に考えさせられる問題です。
人が揃っていても悩みはつきません。

もっと言えば、
いかにしてスタッフを辞めないよう
定着
させるかもポイントです。

人件費のことを考えると
ギリギリでスタッフ数を確保しがち
ですがスタッフ数に余裕を持つこと
も大切です。

厄介なことに人がいないと、
どうやって売上を上げるのか?
と考えるのではなく、

どうやって店を閉めるのか?
ばかり考えてしまいます。
(私の実体験でもあります)

安易に店の営業時間を短縮することや
臨時休業はお店の売上が下がってしまい
そう簡単にはできません。

幸いなことに、
今の時代は飲食店の人手不足に対し、
世の中の一定の理解があります。

ちょっとした工夫で、
人手不足を解消できなくても
緩和することはできます。

今回ご紹介した内容を実践することで
少しでも経営のお役に立てれば幸いです。

この記事を書いている人

稲垣 高史
稲垣 高史カフェコンサルタント
コーヒー好き、カフェ好きの趣味が高じてカフェコンサルタントを始めて7年になります。このブログを読んだカフェ関係者が「これやってみよう」と思えるような売上アップや教育法を発信しております。簡単な質問は無料で対応しております^^

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