今の時代人件費のコントロールが難しい理由とその対応方法
今、コンサルティングに入っていて、
一番現場の店長や経営者が悩んでいることが
人件費のコントロールができないことです。
人件費のコントロールができない理由を
掘り下げていくと結構複雑な要因が
いくつも重なっていることがわかります。
人件費はどこのお店でも、
おおよそ30%以上を占めるために、
コントロールしたい経費です。
今回の記事では、
人件費が今高騰している理由を踏まえた上で
どうやってコントロールするのかを考えます。
目次
人件費がコントロールが難しい理由
そもそも人件費の考え方については、
丁寧に解説している記事があるので、
そちらをまずご覧ください。
今回の記事で触れるのは、
人件費のコントロールの難しさを
どうやって解消していくのかです。
まず
なぜ人件費のコントロールが難しいのか
を考えてみましょう。
スタッフの時給の高騰
アルバイトやパートスタッフの最低賃金は、
ここ数年でかなりの高騰をしています。
都市部は1000円を越えています。
となれば当然人件費率は上がります。
食材の値上がりもあり、
価格に反映させたいところですが、
値上げしたらお客様が離れてしまう
と考えし辛いと考える経営者もいるでしょう。
人件費は変動費である
飲食店は基本
アルバイト、パートスタッフが中心
となって運営されます。
売上の上下を
アルバイトやパートスタッフさんの労働時間
をコントロールすることで調整していました。
しかしその労働時間のコントロールが
しづらくなりました。
例えば、こんな流れです。
人件費を
ちょっとオーバーしているなと感じたら、
スタッフの労働時間を削らなければならない。
でも、
削ってしまえば働けないと言って辞めてしまう。
辞めてしまえばスタッフ不足に陥るかも…
スタッフが不足したら、
今の時代募集をかけても中々集まらない、
だから削れない…
とどの店長も考えます。
加えて今の時代不足の事態が起こることで、
急激な売上低下に陥ることがあります。
2020年のコロナはその典型例ですね。
他にも、台風、ゲリラ豪雨、大雪など、
あなたのカフェの売上を直撃する事態が
起こってしまい売上低下を招きます。
コロナを機に大勢の人が集まることを
人々は好まなくなってきました。
そうなれば当然宴会などの需要は減ります。
特に大規模な宴会やオフ会で稼いでいた
飲食店は厳しい状況です
となれば、
売れると予測して抱えていたスタッフが
不要となり人件費オーバーを引き起こす
ことになります。
加えて、
「今日売れていないから早く上がって」
と言ってスタッフの同意なしに対応すれば、
それはそれで問題です。
逆のパターンもあります。
スタッフが
「今日は体調が悪いので休ませてください」
と言ってきたら、
「這ってでもシフトに出てきてください」
と昔は言っていました。
しかし今は感染の影響もあります。
またコロナの濃厚接触者になれば、
スタッフはシフトを休むことになります。
となれば、
1本シフトが欠く状態でお店を営業する
ことになります。
だからこそ、
人件費をコントロールすることが
とても難しい世の中なのです。
人件費をコントロールする方法
人件費をコントロールする方法は、
私なら以下の手順で進めていきます。
人件費をコントロールするよりも売上アップを
まず絶対線の売上としての損益分岐点の売上
をクリアしていないお店はクリアするように
してください。
この売上をクリアすることなしに、
人件費をコントロールすることは
私の経験上ほぼ不可能です。
店舗に配置したい最低限のスタッフ数も
売上に多い少ないに関係なく必要となります。
だからこそ、
損益分岐点の売上を超えるように、
まずはがんばりましょう。
月毎ではなく年間でまとめる
これいつもコンサル先に言うことですが、
毎月人件費がコントロールできれば、
問題はありません。
しかし現実として、
新規スタッフを採用して教育する月や
全く売れない月もあります。
安定した売上が常にある店なら良いのですが、
ほとんどのカフェは月によって売上が上下
することでしょう。
だからこそ、
人件費は年間でコントロールするように
計画し実行しましょう。
特に採用して教育する月は要注意です。
システムを導入する
次に考えてほしいのは、
システムを導入することです。
システムと言っても様々なツールがあります。
- モバイルオーダーシステム
- 予約システム
- POSレジ
- 発注システム
- シフト管理システム
- 配膳ロボット
- ルーティンチェックリストのアプリ
他にも
棚卸し専門業者や閉店清掃作業専門業者
など業者に一分の仕事を依頼する方法も
あります。
これらを導入することで、
抱えるスタッフの絶対数を抑えること
ができます。
もちろん社員の負担も減るため、
相対的に人件費を抑えコントロールが
可能になります。
スタッフ満足度を高め定着率を高める
ここの記事で何度も伝えていますが、
一番店舗の経費を圧迫するのが、
スタッフの採用経費だと思っています。
スタッフを採用してから、
教育及び育成するまでの経費も
バカになりません。
特に今の時代、
飲食業界だけではなく様々な業界で
スタッフを採用をしづらくなっています。
だからこそ、
スタッフの満足度を向上し、
長く勤めてもらうことです。
長く勤めてくれれば、
採用経費はもちろん教育費用も抑えられます。
更にQCSレベルもどんどん上がります。
そのためには、
スタッフの満足度を高めることが最も重要
だと考えます。
今回述べてきたことは、
取り組んだからと言ってすぐには結果が出ない
ことです。
しかしこつこつと日々取り組むことで、
確実に成果を生みお店の資産となります。
飲食業は教育業だと言い切れます。
スタッフあっての飲食業です。
コツコツと人という資産を積み上げて
いきましょう。
この記事を書いている人
- コーヒー好き、カフェ好きの趣味が高じてカフェコンサルタントを始めて7年になります。このブログを読んだカフェ関係者が「これやってみよう」と思えるような売上アップや教育法を発信しております。簡単な質問は無料で対応しております^^
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