カフェの原価と原価率の計算方法と原価を下げる具体的な3つの方法
2023年10月13日リライト
カフェ経営において、
様々なコントロールする経費が
あります。
その重要な1つに原価があります。
物販の業種と違い、
カフェで扱う原材料たちには
賞味期限というものがあります。
原価をコントロールできなければ、
店舗の利益を著しく損ないます。
今回の記事では、
- 原価及び原価率を把握することの重要さ
- 原価及び原価率の計算方法
- 原価率を下げる3つの方法
についてお伝えします。
目次
カフェの原価率を計算する理由
一般的にカフェを始め飲食店の原価率は
30%以下にすると言われています。
なぜでしょうか?
この話をする前にあなたに質問です。
あなたのお店の原価率はいくつですか?
28%?
30%?
35%?
すぐに答えられますか?
計算方法は後述しますが、
もし答えられないなら、
常にすぐ答えられるようにしましょう。
カフェの経営で指標となる数値が
いくつかあります。
その中で経費の割合があります。
売上を10とした場合、
原価:人件費:経費:利益=3:3:3:1
というものです。
つまり、
売上が月100万であったなら、
原価30万、人件費30万、経費10万、利益10万
が経営が安定すると言われています。
原価率は常に意識して営業する数値
の1つです。
(その他にも売上、人件費率などあります)
もちろん理想ではありますが、
この数値に近づける努力を
しましょう。
もちろん各メニューによって、
原価率は異なってきます。
ドリンクよりフードは
原価が高くなります。
また、
集客メニューは原価を高く設定する
お店も多いでしょう。
トータルで、
原価率が30%になるように
コントロールしましょう。
![](https://cafeouen.com/wp-content/uploads/2023/09/27625737_s.jpg)
原価とは?原価率とは?
では原価と原価率の具体的な計算方法です。
![原価とは](https://cafeouen.com/wp-content/uploads/2023/10/9b284adb607b73ee493fadc4b4e7b0dc.jpg)
![原価率とは](https://cafeouen.com/wp-content/uploads/2023/10/4abe5ebcf76f5d5ae1e80faa46f3eb95.jpg)
以上のように計算します。
つまり、上記に書かれている
- 今月の月末在庫額
- 先月の月末在庫額
- 今月の仕入れ額
を把握していないと原価も原価率も
算出できなのです!
にもかかわらず、
月末在庫額を出していないお店が
非常に多いのが現状です。
今はエアレジさん等POS機能がある
レジが無料で使えますので、
その機能を活用することもお勧めです。
しかしながら、
POSレジ上の数値は理論値であって
実際の値ではありません。
ですので、
正確な月末在庫額を知るためには
毎月の棚卸が必須となります。
![](https://cafeouen.com/wp-content/uploads/2021/05/d88762b8ffc271f737a0179124f12b9a.jpg)
画像はイメージ(写真ACより)
メニュー別原価と原価率の出し方
各メニューの原価の出し方を
知らない方のためにざっくり
出し方をお伝えします。
レシピ考案時に原価を出そう
原価を出すためには、
レシピ考案時から始まります
メニューレシピを考案したら、
必ず原価を出します。
きっかりとした数字でなくて良いので、
ある程度の数字は出すようにしましょう。
販売価格は
- 原価から決める
- 販売価格を決め原価をコントロールする
2つの方法があります。
各メニューには相場と言う物があります。
価格とは価値です。
私ならターゲット層から価格を決め、
それに見合う原材料を探します。
もちろん
ハンバーグのお肉がブランド牛なら
価格は高くできますが各メニューの
相場を踏まえて価格付けしましょう。
ハンバーグランチで原価計算の例
ハンバーグランチ1,200円として、
原価計算を実際にしてみましょう。
まず原価計算をする際には、
1食づつ計算するのではなく、
10食などまとめて計算します。
ここの例では10食分で計算します。
ランチで使用している
メインのハンバーグ
ひき肉やら、玉葱、ソースやら
10人分で2000円だとします。
ご飯が10人分で500円、
小鉢が10人分で300円、
更に添えられているサラダ
10人分で600円費用がかかった
としましょう。
全部で10人分で3400円なので、
一人当たり340円になります。
これを1200円で提供しているので、
340円÷1200円で原価率は28.3%
となるわけです。
逆算すれば、
あなたが1000円のランチを出したいなら、
原価率を考えると原価は、
300円程度に抑えたいことになります。
![](https://cafeouen.com/wp-content/uploads/2019/06/4841629_s.jpg)
原価を下げる具体的な3つの方法
では具体的に原価を下げる
具体的な3つの方法をお伝えします。
常に仕入れ先を開拓する
常に低コストで高品質の食材が
仕入れられるように研究しましょう。
常にアンテナを張り巡らせましょう。
ネットでの情報も有効ですが、
一番周りの同業者からの情報、
また展示会に参加することも有効です。
ロスを減らす
原価率を悪くする最大の要因は食品ロスです。
食品ロスが増える原因は大きく3つあります。
これは3つとも定期的に棚卸し(在庫チェック)
することで防ぐことができます。
【ロスが発生する3つの大きな原因】
- 歩留まりによるロス
- 原材料や半原材料の期限切れによる廃棄
- スタッフの作業ロス
1つ目は歩留まりによるロスです。
調理時に定まった量で出す原材料、
野菜類、ドリンク類、ソース類などは
在庫が狂うことが予想されます。
これ歩留まりと言って、
実際にメニューとして出せる
量目はものによって異なるからです。
例えばキャベツ。
常に同じ人数分だけの千切りが
取れるとは限らないからです。
2つ目は賞味期限切れによる廃棄です。
物販と違い、
カフェで取り扱う原材料のほとんどは、
賞味期限が短いものが多いです。
仕入れたものはもちろん、
仕込み後の半原材料も要注意です。
特に、パン類、野菜類など、
その日のうちに使わなければならない
原材料は要注意です。
![](https://cafeouen.com/wp-content/uploads/2021/04/437f4612e54c5268eacd00149c0a5035.jpg)
画像はイメージ(写真ACより)
最後にスタッフの作業ロスです。
スタッフが料理を作る過程で
発生するロスト規定以上の量を
使って出してしまうオーバーポーション
とあります。
ドリンクやサラダなど
量目が決められたものは定期的な
量目チェックが大切です。
定期的にすることで、
スタッフの量目に対する意識が変わり、
在庫のずれが抑制できます。
この3つの原因による在庫のずれを
知るためにも定期的なチェックが必要
なのです。
原価を下げるにはまず定期的な在庫管理から!
在庫管理をすることで在庫のずれを知り、
早めの対策でロス額を少なくしましょう!
出ていない商品を把握し対策を考える
メニューを分析すると出ていないメニューが
あることに気づくかもしれません。
出ないメニュー=廃棄に繋がる可能性が高い
ので思い切ってメニューから外すのも
1つの方法です。
この時気を付けてほしいのは、
絶対感覚で判断せず数字で判断する
ことです。
「なんか最近○○出ないよね」
と感じていても実際数字を見てみると、
案外出ていることがあるからです。
判断は感覚ではなく、
必ず数字で判断をする習慣を
つけましょう。
原価コントロールは定期的な在庫チェック
ここまで読み進れ分かる様に、
原価コントロールのポイントは
定期的な在庫チェックです。
各原材料についての
在庫チェック(棚卸)のタイミングは、
以下のブログを参照下さい。
定期的な在庫チェックをすることで、
- 在庫のずれが分かる
- ロスを減らす
- 廃棄を減らす
- スタッフの作業ミスを発見
できます。
もちろんメニュー作成時における
価格決めも大切な要素の1つでは
あります。
それより大切なのは前述の
原材料管理
だということを忘れないでください。
この記事を書いている人
![稲垣 高史](https://cafeouen.com/wp-content/uploads/2019/10/IMG_0401-150x150.jpg)
- カフェコンサルタント
- コーヒー好き、カフェ好きの趣味が高じてカフェコンサルタントを始めて7年になります。このブログを読んだカフェ関係者が「これやってみよう」と思えるような売上アップや教育法を発信しております。簡単な質問は無料で対応しております^^
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