カフェで食中毒を予防するためにやってほしい8つの行動

カフェを始め飲食店にとって、
起こってしまうと最もリスクが有り、
打撃を受けるのは食中毒でしょう。

食中毒が発生すれば、
今まで築き上げてきたお客様との
信頼関係を一気に失うことになります。

そうなれば、
当然営業をし続けることは
非常に難しくなります。

今回の記事では、
食中毒を予防するために日頃
やっておくべきことをお伝えします。

読んだらすぐに
あなたのカフェでも実施してください。

食中毒が起こる要因

近年の日本は亜熱帯気候になった
と言われています。

以前は6月から温度と湿気が上昇し、
9月後半には収まってきたのですが、
今ではGWから10月初旬まで注意が必要
になってきています。

食中毒を起こす菌は
10℃~60℃で増殖しますから、
非常に危険な季節が長く続きます。

もちろん、
カフェにおいては食材として、
生肉など気をつける食材もあります。

だからこそ、
その食材を扱う私たちは、
きちんとした知識を身に着け、
日頃から気をつける必要があるのです。

しかし実際現場では、

  • 髪の毛を触るクセがある人
  • 髪の毛を触った手で食材を扱う
  • 金銭を扱った手でドリンクを作る
  • 納品された原材料を床に直置きする
  • 肉用のまな板の上にロールペーパーを敷いて野菜を切る
  • 忙しかったので手洗いを後回しにする
  • 人手不足のため体調不良でも入店する

なんて風景を時々見かけます。
このような行動を続けていれば、
食中毒が起こっても不思議ではありません。

これから伝えることをチェックし、
実践してください。

冷凍で納品されたものは素早く冷凍庫へ
画像はイメージ(写真ACより)

食中毒を防ぐ基本

食中毒を防ぐ基本として、
「食中毒予防の四原則」
というものがあります。

三原則と言われる方もいますが、
私は1つ加えて四原則としています。
その四原則とは、

  • つけない
  • 増やさない
  • やっつける
  • 持ち込まない

です。
「何を?」と思われるかもしれませんが
菌をです(笑)

後で詳細はお伝えしますが、

「つけない」とは
調理する人の手や調理器具を介して、
菌が付くのを防ぎます。

「増やさない」とは
食材や仕込んだ半製品の温度管理を
徹底して菌の増殖を防ぎます。

「やっつける」とは
菌の性質を知った上で、
加熱やアルコール殺菌で菌を殺します。

「持ち込まない」とは
食材や容器を介して菌が外部から
持ち込まれることを防ぎます。

画像はイメージ(写真ACより)

食中毒を予防する具体的な8つの行動

食中毒を予防するためには、

衛生管理意識の向上と徹底
食材の品質管理の徹底

の2つが土台になります。

特に衛生管理は、
HACCPを活用してルール化している
カフェもあることでしょう。

今一度読み返してみてください。
その上で以下の7つを意識して
ください。

手洗いの励行

1にも2にも手洗いが基本です。

どういう手洗いがあなたのカフェでの
手洗いの基本なのかをOJTで教育する
ことが大切です。

初日のシフトで教育するように
してください。
手洗いのタイミングとしては、

  • 入店したら
  • 調理に入る前
  • 生肉や生魚を扱った後
  • 金銭を触ったら
  • 身体を触ったら
  • 床のゴミを拾ったら
  • 髪の毛を触ったら
  • トイレに行ったら

などです。

手を洗うと言うのはひじまで、
専用のハンドソープを付け、
爪ブラシを使って洗います。

よく手袋をしていれば、
手洗いをしなくても良いと思って
いる人がいます。

関係ありません。
上記のルールを徹底してください。

ハンドソープを使ってひじまでしっかりと
画像はイメージ(写真ACより)

食材の納品

食材の納品時には必ず誰かが
立ち会うようにしてください。

冷凍のものが溶けていないか?
賞味期限はどうか?
傷んだ食材はないか?

など食材の状態をチェックし、
受け取ります。
もちろん問題のある食材は返品します。

食材を受け取ったら、
すぐに冷凍庫・冷蔵庫に移動
するようにしましょう。

また常温費だからといって、
段ボールのまま床に直置きする
ことは菌の増殖を招きます。

直ぐに所定の場所に移動してください。

冷凍庫と冷蔵庫の状態

冷凍庫と冷蔵庫の温度は、
常に通常温度が保てるように、
HACCPを使って記録しましょう。

開店する前と閉店して帰る前に
記録するのが良いでしょう。

空冷式の冷凍庫や冷蔵庫が
ほとんどだと思いますので、
フィルター清掃は定期的に実施してください。

HACCP

食材の保管と調理時のルール

生肉などに付着している菌が、
他の食材に広がらないように、
保管することが大切です。

これを交差汚染・二次汚染と言います。

肉、魚介類、野菜類は分けて保管する

生肉や魚介類は蓋付きのタッパーに
入れ冷蔵庫の最下段に入れる。

先入れ先出しができるように、
納品したものを一番奥に保管する
ルールにする

ようにしましょう。

冷凍庫と冷蔵庫は、
知らないうちに使用していない
食材がたまります。

しかもその食材は、
奥へ奥へと追いやられます(笑)

定期的に全部中を出して、
整理整頓することを強くお勧めします。

また使う調理器具についても、
肉、魚、野菜類と包丁とまな板は
分けるようにしましょう。

調理器具や食器の洗浄

調理器具や食器は日頃食洗機を
使用していればある程度高温で
殺菌洗浄してくれます。

しかしそれだけでは不十分です。
週に1回は全て専用の殺菌液に浸し
殺菌するようにしましょう。

また包丁やまな板など、
食材に接するものは都度専用アルコール
を吹きかけ使用します。

またふきんやダスターについても、
十分に中性洗剤で洗浄した後、
煮沸消毒や塩素系殺菌剤で殺菌しましょう。

トイレの掃除

トイレは特にノロウィルスの汚染源
になります。
手が触れる

  • ドアノブ
  • 手すり
  • 手洗い器の蛇口
  • 水洗レバー

などは入念に消毒します。

清掃の際には、
調理時とは別の清掃用の作業着に
着替えて実施してください。

またスタッフで下痢や嘔吐などの
症状がある人はシフトに入れず、
帰宅させ病院で受診させましょう。

手に傷がある場合は、
その傷から菌が移る可能性があります。
調理には入れないようにします。

どうしてもシフト上、
調理せざるを得ない場合は、
耐水性の絆創膏をした上で、
手袋を着用しましょう。

画像はイメージ(写真ACより)

衛生管理徹底週間を実施する

前述したの7つを徹底するために、
私は現場時代衛生管理徹底週間を
年2回設けていました。

実施時期としては、
暑くなる前の5月の第4週と
暑さが落ち着く9月の第2週でした。

乳製品を扱っていたので、
乳製品を扱う器具の菌検査も
併せてその時に実施もしていました。

衛生管理徹底週間を設けることで、
手洗いを始め働くスタッフたちの
衛生管理に対する意識を高めること
ができます。

食中毒が発生すると

私自身は食中毒を起こしたことは
もちろんありませんが、
周りで起こったお店を何件も見ています。

中には閉店せざるを得ないお店
もありました。
しかし何よりも大変なのは、
保健所の方が来て
何日も指導を受け精神的にダメージを
受けます。

営業再開したとしても、
その噂はあっという間にお客様広がり
中々元の売上に回復しません。

何よりも、
一度失った信頼を回復することは
とても至難の業なのです。

衛生管理
「今食中毒が起こりやすい季節だから」
ではなく、
日頃からお店全体で取り組むことです。

また、
「これくらい大丈夫だろう」
というちょっとした油断から
引き起こります。

私が知っているお店でも、
体調悪そうだったけど、
大丈夫だろうと思って入店させたら、
ノロで食中毒が起こったということを
目の当たりにしています。

食中毒が起こってからでは遅いんです!

日頃から
衛生管理の行動を徹底してください。
そのためにはHACCPを活用してください。
そして意識を高めてください。

この記事を書いている人

稲垣 高史
稲垣 高史カフェコンサルタント
コーヒー好き、カフェ好きの趣味が高じてカフェコンサルタントを始めて7年になります。このブログを読んだカフェ関係者が「これやってみよう」と思えるような売上アップや教育法を発信しております。簡単な質問は無料で対応しております^^

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