飲食店オーナーと店長の関係性が悪い店はオーナー側にも原因があります

2024年3月10日リライト

おかげさまで日々問い合わせを頂きます。

相談内容のほとんどが、
店長の姿勢や店長教育に対して
の悩みです。

もちろん、
店長に原因がある場合もありますが、
オーナー側にも原因がある場合も
あります。

今回の記事では、
飲食店オーナーと店長との関係性が悪い
お店へのメッセージです。

飲食店オーナーと店長の関係が悪くなると…

オーナーと店長の関係が悪いお店は、
常に店長が不満に思いながら現場で
働いています。

店長の話を聞くと、
いろいろな不満を聞きますが、
多いのが、

「オーナーが飲食店経営について理解がない」

という意見です。

これ複数店舗を経営してるオーナーの
元で働いている店長からも聞く言葉でも
あります。

この意見はいわゆる仕事ができる店長
から多く聞く言葉です。

実際に私のSNSやメルマガの返信で、
同じような悩みを送ってくる店長が
います。

では具体的に、
オーナー側にどのような問題があると
店長は感じているのでしょうか。

✓ お店に全然来ない
✓ 数字だけ見ていろいろ言ってくる
✓ 飲食業というものを学んでいない
✓ 任せてくれない
✓ 任せ方が無責任

などです。
このような不満が積もれば、
最悪店長は辞めてしまいます。

そうならないためにも、
店長の仕事を理解してあげる
ことが大切です。

なぜなら、
オーナーであるあなたがお店に
入ることはできないからです。
(入れる人は別の話です)

関係性を良くするために、
やってほしいことを以下に
述べます。

画像はイメージ(写真ACより)

飲食店オーナーと店長の関係を良くするために

飲食店オーナーが雇っている店長と
イマイチ関係が良くないと思っているなら、
以下のことを見直すことをお勧めします。

オーナーと店長では視座が違う

オーナーと店長では視座が違います。

視座とは
1つの物事を見てどう認識しているのか
その立場です。

つまり、
オーナーと店長は視座が違う
=物事を見て判断する立場が変わる
ということです。

一番起こりがちなのが数値の見方です。
特に人件費です。

オーナーは人件費の数値を見て
「この数値ってオーバーしているよね
 この時間2本減らして」
などと伝えます。

しかし現場を預かっている店長は、
「忙しくても暇でも◯本必要なんです!」
と思っています。

これは
経営というものを中心に考え、
利益を追求するオーナーと

お客様が来店したときに
最低限の顧客満足度を提供したい
という店長との視座の違いなんです。

ではこの視座のズレを解消するには、
常にオーナー側の意見を店長に伝える
必要があるのです。

そういった意味でも、
オーナーと店長のミーティングは
定期的に行うべきなのです。

画像はイメージ(写真ACより)

任命した店長を信頼して任せる

あなたが任命した店長を
信頼しましょう。
雇った店長に任せてください。

あなたが店長に任命したのです。
だからこそ任せましょう。

気になったことがあったとき、
経営者であるあなたが指摘すれば
店長は言うことに耳を傾けます。

店長育成時に一番大切なことは、
店長の自主性だと私は思っています。

言われたことだけをする店長では、
お店の成長及び発展はあり得ません。

雇われている店長は、
任せてもらえることで
やる気と経営の醍醐味を知ります。

にも関わらず色々と口を出せば、
店長のやる気は著しく削がれます。
最悪の場合離職につながります。

特にオーナーが、
飲食業の経験がないことで、
店長の行動に理解を示さないと、
「飲食のことなんかどうせわからないよ」
と店長は見切りを付けます。

だからこそ、
店長のやることを理解して、
任せてあげてください。

任せる上で欠かせないこととして、
店長とコミュニケーションを取る
ことも大切にしてください。

数値的な目標はもちろん、
今のお店の現状をシェアするために
定期的にミーティングをしましょう。

最低でも週に1回することをお勧めします。

(私が雇われ店長時代のオーナーは、
毎日帰り際にコミュニケーションを
取ってくれました)

一言二言で良いので店長とコミュニケーションを
画像はイメージ(写真ACより)

飲食店経営と他業種経営の違いを理解する

飲食業というものを知ってほしい
のです。
これが一番重要かもしれません。

飲食業ってちょっと特殊です。
その特殊さを表す5つを列挙します。

まず1つ目は、
アルバイト中心で経営をする
ということです。

カフェを含む飲食業は、
社員中心の経営ではなく
アルバイト中心の経営です。

アルバイトは、
ちょっとでも自分にあわないと思えば、
すぐにやめてしまいます。

会社やお店に対する
忠誠心もなかなか醸成しづらいですし、
かなり大変な教育になります。

人件費の関係上、
社員数は中々多く設定できません。

加えて中々社員が採用できません。
せっかく採用した社員も他にいい条件があれば
すぐに転職してしまいます。

飲食業は教育業なんです!
画像はイメージ(写真ACより)

だからこそ、
スタッフ教育が重要になり、
アルバイト中心の経営になるのです。

2つ目は、
人が休んでいるときに働き、
働いているときに休むことです。

また飲食業はサービス業であり、
人が遊んでいる時に働き、
働いている時に休みます。

経営者は本業で土日は休み、
でも店長は土日に働く。
どうしても働く気持ちに温度差が生じます。

お子さんがいれば、
一緒にいる時間が極端に短くなります。

私もそのために一度は
カフェ・飲食業界から退いた経験の
持ち主です。

慣れれば、
食事のときはいつも空いていますし、
どこに遊びに行っても混んでいません。

どの業種もお客様相手ですが、
ダイレクトにお客様と接します。

最低限の接客の知識と技術を
オーナー自身が研修などを受け、
身に着けることをお勧めします。

更に休みのときでも、
なにかトラブルが起これば
お店から連絡が来ます。

最悪お店に行かなきゃ解決しない
という事態も…

飲食に限ったことではないかもしれませんが、
お店が営業しているときに何かトラブルが
あればすぐに駆けつけなければなりません。

トラブルとは、

・水が出ない
・機械が動かない
・レジが立ち上がらない
・勤務のはずのスタッフが来ない
・クレームが入った
・営業時間を過ぎているのに店が開いていない

様々あります。

ちょっとした水漏れなら自分で対応します
画像はイメージ(写真ACより)

店長の他に任せられるスタッフが育って
いれば問題はありません。

しかしこのようなときは、
すぐに店長が駆けつける必要
が出てきます。

店長が捕まらなければ、
オーナーであるあなたが対応する
必要があります。

また、スタッフが育っていなければ、
店長が安心して休める環境になりません。

このようなことも
オーナーは予め知っておいてください。

最後に、
飲食店経営はずっと立ち仕事である
ということです。

これ一番大きいかもしれません。
立ち仕事の経験がある人とない人
では雲泥の差があります。

実際に私も飲食での勤務初日は、
家に帰ってから大変だったことを
今でも覚えています。

たったの3時間の立ち仕事だったのに…

立ち仕事の経験がない方は、
一度経験してみることをお勧め
します。

立ち仕事の経験がないと大変です
画像はイメージ(写真ACより)

飲食業と本業を切り分けて考える

時々聞く言葉が
「うちは本業があるから
 別に飲食で赤でも構わない」

「本業で赤字を補填しているから、
 飲食って不採算部門なんだよね」

という言葉です。
このような言葉を聞いた店長は
どう感じるでしょうか?

採算このブログで伝えているように、
店長のやる気をアップすることが難しい
からこそ、
やる気を失うことをしてほしくない
のです。

「そうなんだ、
 カフェは会社にとってお荷物なんだ…」

そう思ってしまった店長が
やる気で仕事ができるでしょうか?

「このカフェを軌道に乗せる」
「このお店の売上を〇〇にする」

という覚悟をもって経営してください。

思い出してください。
あなたも本業を始めたときに、
中途半端な気持ちで始めてないはずです。

それと同じです。

任せられるからこそ関係性は良くなる

私が店長だったときのこと。
大好きだった上司に
初対面時に以下のように言われました。

「お前が好きなようにやればいい、
 うまくいかなかったときは
 全部オレがケツをもつから。
 ただし、報告だけはきちんとしてほしい」

私を信頼してくれているからこそ、
言ってくれたありがたい言葉です。

もちろん、
任せきれないときもあるでしょう。
苛立つこともあるでしょう。

しかし、
任命したのは他ならぬ経営者であるあなた
自身です。

任せたからには、
最後まで信じてあげてください。

それでもダメだと判断したときは、
私に相談してください。

オーナーが思っていることを店長へ
店長が思っていることをオーナーへ
言葉を翻訳し良い方向へ導きます。

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この記事を書いている人

稲垣 高史
稲垣 高史カフェコンサルタント
コーヒー好き、カフェ好きの趣味が高じてカフェコンサルタントを始めて7年になります。このブログを読んだカフェ関係者が「これやってみよう」と思えるような売上アップや教育法を発信しております。簡単な質問は無料で対応しております^^

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