カフェでHACCP導入から運用までの流れ

2023年7月4日更新

2020年6月に施行され、
準備期間として1年の猶予があった
HACCP(ハサップ)。

6月からとうとう完全施行になります。
もうあなたのカフェでは実施されている
でしょうか?

もしできてなかったり、
何から始めようかと迷っていたら、
至急取り組みましょう!

このブログでは、
カフェを始めとする飲食店が
HACCPの導入から運用までの手順
を解説しています。

ここに書いてあることさえ
抑えておけば大丈夫ですので、
最後まで丁寧に読んでください。

HACCPとは?

農林水産省のページには、

HACCP(ハサップ)とは、原材料の受入から最終製品までの各工程ごとに微生物による汚染、金属の混入などの危害要因を分析(HA)した上で、危害の防止につながる特に重要な工程(CCP)を継続的に監視・記録する工程管理システムです

農林水産省のホームページより

と書いてあります。

HACCPは、
HA:Hazard Analytics(=危害分析)

CCP:Critical Control Point(=重要管理点)
を組み合わせた言葉です。

ざっくり言えば、
食品に入ってしまうかもしれないものを
工程で管理して予めその危険性を鑑みて
排除していこうね
ってところでしょうか。

もっと言えば、
飲食店における品質管理と衛生管理を
工程レベルまで徹底したもの
とも言えるでしょう。

完全施行が義務化されるということは、
都道府県によって何らかの罰則が生じる
可能性があるかもしれません。

都道府県の保健所に問い合わせてみる
のも良いでしょう。

尚、保健所は今コロナ対策で大変なので、
回答にはかなりの時間がかかることを
覚悟しておいてください。

HACCPの書類

HACCP導入のメリット

カフェを始めとする飲食店にとって、
とても重要な品質管理衛生管理

これに取り組むだけでもメリットは
あるのはご理解頂けると思います。

加えてコロナウィルスの流行で、
お客様の衛生管理に対する意識
もかなり過敏になっています。

となれば、
取り組むメリットよりも、
取り組まないデメリットが大きい
と私は考えます。

その他にも
HACCPを導入すると以下のメリットが
あります。

  • スタッフの品質管理に対する意識が向上する
  • スタッフの衛生管理に対する意識が向上する
  • クレームが減る
  • 品質の事故が減る
  • 事故やクレームが発生した際原因の解明や改善方法が素早く対応できる
  • 衛生管理や品質管理の顧客へのアピール
  • ロスの減少

私が現場にいた時の実感として、
温度等を毎日所定の時間に計測するので、
非常にスタッフの品質管理に対する意識が
向上したのを覚えています。

画像はイメージ(写真ACより)

認証は必要なのか?

完全施行がされるからと言って、
第3者機関などの認証を取得する
必要はありません。

しかし将来的には、
地方自治体によるHACCP認証は取得して
おいても良いでしょう。
※新たな情報が出次第追記します。

あなたがやることは至ってシンプルです。

1、衛生管理の策定
2、具体的に実施
3、確認及び記録

この3つを実施することです。

ここで重要なのは、
しっかりHACCPを運用しているかどうか
第3者が確認した際に記録されていること
が明確にわかることです。

HACCP導入の手順

ネットなどの情報を見ると
かなり難しく思えるかもしれません。

ここでは難しい事項は省き、
あなたが取り組むべきことを
ポイントを絞ってお伝えします。

HACCPチームの編成
1人ではできないので、HACCP導入のためのチームを作りましょう。チーム編成後は、どのようにHACCPをお店に浸透させていくのかを考えます。つまり、お店の方向性を決めます。
冊子のダウンロードを
チームを作ったら下記のウェブサイトに行き「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書」をダウンロードしてください。
冊子の内容に目を通す
50ページくらいある冊子です。よく読みましょう。
重要管理のポイントと実施記録の作成
冊子の内容を読んで、P7の記載例を参考にして重要管理のポイントを作成します。また、P11の記載例を参考にして実施記録表も作成しましょう。
一般衛生管理のポイントと実施記録のシート作成
冊子の内容を読んで、P5の記載例を参考にして一般衛生管理のポイントを作成します。またP7の記載例を参考にして実施記録も作成しましょう。
HACCP運用及び記録の周知徹底
上記の4つのシートができあがったら、お店のスタッフ全員に周知徹底します。また実施や記録のタイミングは「ルーティンチェックリスト」に落とし込むと良いでしょう。HACCPは誰が見てもしっかり運用されているかが見えることが重要です。掲示場所や記録のルールを徹底しましょう。また、問題があった際にはすぐに対応できるよう、報連相の仕組化もしておきましょう。
PDCAを回す
作成したシートを実施していくと改善点が必ず見つかります。意識をもって改善に努めてより良いものにしましょう。

IOT家電の登場で記録必要なし?

HACCPの記録を一括管理する
アプリなども登場しています。

アプリで管理するには、
IOT家電と言ってネットに繋がる
冷凍庫などが必要になります。

となれば、今の家電でできないので、
新たに投資する必要があります。

アプリの導入にも費用はかかり、
更にIOT家電を新たに購入となれば
かなりの投資となるでしょう。

衛生管理と品質管理の徹底は基本

カフェを始めとする飲食店において
衛生管理と品質管理は基本中の基本
です。

それを体系化して、
記録をつけ管理することがHACCPです。

もし衛生管理や品質管理に問題があれば、
即座にあなたのカフェからお客様は去って
いくことでしょう。

完全施行だから取り組む
罰則規定があるかもしれないから取り組む

ではなく、

お店の品質及び衛生管理の向上のため
そしてお客様のためにHACCPに取り組む
ことを心がけましょう。

ここまで読んで、
「ちょっと自分ではできないかも…」
と感じたら弊社のHACCP導入・運用コンサル
をご活用ください。

あなたと一緒にあなたのカフェの為の
HACCPプランを作成します。

この記事を書いている人

稲垣 高史
稲垣 高史カフェコンサルタント
コーヒー好き、カフェ好きの趣味が高じてカフェコンサルタントを始めて7年になります。このブログを読んだカフェ関係者が「これやってみよう」と思えるような売上アップや教育法を発信しております。簡単な質問は無料で対応しております^^

カフェ経営者に贈る日々の売上アップ法を配信

メルマガ配信中
ブログでは書けない?様な話題を
メルマガでは配信中です。

今ご登録いただくと
小冊子『カフェを始めとする小規模の飲食店がこれから生き残るための指南書』ほか、すぐにお店で使えるツールがダウンロードできます。

今すぐメルマガに登録して手に入れてください!