【2026年最新版】理不尽なクレーム(カスハラ)への対応術|飲食店・接客業を守る5つの実例と毅然とした断り方

2026年1月30日更新

「一生懸命接客しているのに、
 理不尽な要求をされて心が折れそう…」

「これは正当なクレームなの?
 それとも単なる嫌がらせ?」

飲食店やカフェを経営していると、
避けては通れないのがクレーム対応です。

しかし近年増えている
「理不尽なクレーム(カスタマーハラスメント)」
はこれまでの「お客様は神様」
という考え方では解決できません。

対応を一歩間違えれば、
スタッフの離職やネット炎上を招き、
お店に深刻なダメージを与える
リスクもあります。

私はカフェ専門コンサルタントとして、
また通販会社のクレームセンター責任者として、
数千件以上の現場を見てきました。

その経験から断言できるのは、
理不尽なクレームには
接客」ではなく「毅然とした対応」
が必要だということです。

この記事では
以下のポイントを解説します。

  • 「通常のクレーム」と「理不尽なクレーム」を見分ける明確な境界線
  • 厄介なクレーマーの3つのタイプ別・攻略法
  • 「土下座しろ!」「責任者を出せ!」と言われた時の対応(実例5選)
  • スタッフの心を守り、お店の評判を落とさないための組織づくり

この記事は飲食店だけでなく、
理不尽な客に悩む全ての接客業の方
に向けて書いています。

あなたの大切なお店と
スタッフを守るために、
是非最後までお読みください。

画像はイメージ(Geminiで生成)

理不尽なクレームと通常クレームの境界線

理不尽なクレームと、
通常のクレームの境界線は
どこなのでしょうか?

まず知っておいてほしいことは、
ほとんどのクレームは

「あなたのお店によくなってほしい」
「再利用したいからここを直してほしい」

という善意から来るものです。
しかし悪意から来るクレームも
残念ながら一定数存在します。

大切なのはお店として会社として
「クレーマーの定義」を作ること
です。

要は、この様な人は
クレーマーであって顧客ではない
という定義です。

こればかりは
担当者だけでは判断できないため
経営者自身が作るしかありません。

クレーム対応している担当者が
クレーマーであることを客観的に
判断できる定義を作ります。

例えば、

  • 1日に5回以上電話してくる
  • 30分以上つかまって話をしてくる
  • 事実確認ができていないのに金銭的な要求をしてくる
  • いきなり土下座を要求してくる 

のような定義を作ります。

理不尽なクレームは、
クレーム担当者の精神的な負担は
かなりの負担です。

心理的な負担が大きければ、
クレーム対応者は退職の道を
選んでしまうでしょう。

画像はイメージ(写真ACより)

理不尽なクレームを言ってくる3つのタイプ

理不尽なクレームを言ってくる方の
タイプとして以下の3つのタイプの人
が存在します。

①自分は凄いんだぞタイプ

今一番増加傾向にあるタイプです。

年齢の高い人に多く、
自分が元その道のプロであった
人が多いのが特徴です。

「俺は過去にこんな凄いところで○○をやっていた」
「こんなことをしていたらダメだ俺が教えてやる!」
「俺を雇えばこんなクレームは発生しないぞ!」

と担当者を論破することで、
自分の生きている意味を
見い出している傾向にあります。

ある意味承認欲求の塊です。
社会から認められたい人です。

担当者を論破することで、
自分の存在意義を確かめている
と言っても良いでしょう。

②あわよくばタイプ

過剰な要求を繰り返し、
あわよくば良い思いをしてやろう
と考えています。

③最初から悪意があるタイプ

ある意味セミプロです。
情報を調べて狙って
クレームを入れます。

代品を要求することや、
無料にすることを要求してきます。

あなたのお店も狙われている?
画像はイメージ(写真ACより)

理不尽なクレームへの対応方法

3つのタイプの対応方法をお伝えします。

①のタイプについては、
私の経験上よく相手の話を聞きくことで
解決の方向に向かうことが多いです。
(ただ話はかなり長くなるのでご覚悟を)

しかし①のタイプの方に
否定するような言い方や話を遮ると
思わぬ事態に陥りますのでご注意を。

相手の目的は極端な話、
「自分はすごい人間なんだ」
「俺が言っていることは正しいんだ」
と言ってあなたを論破することです。

否定的な言葉での対応は
更に相手の気持ちを逆なでする事に
なるので要注意です。

②と③のタイプは
話をよく聞き相手が何を欲している
のかを聞き出し提案をしましょう。

できないことに対しては
できないとはっきり伝え、
こちらができる最大限の提案
をしてください。

ここでもし安易に、
返金や過剰のサービスをすると、
それをネタに繰り返す傾向にあります。

この点は注意が必要です。

この時気を付けてほしいのが、
例え理不尽なクレームを言われても、
対応の手順は同じです。

対応手順については
以下の記事をご参照ください。

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最初から相手に対し
「あなたは理不尽なクレームを言っているから」
と思うとたいてい態度に現れます。

まずは、
「不快な思いをさせて申し訳ございません」
と伝えた上で対応を始めましょう。

そこからの
傾聴から解決策の提案までは
通常のクレーム対応と同じです。

特にこのようなお客様への
傾聴は非常に重要です。
相手の言い分をよく聴いてください。

もし過剰な要求をされた時は、
その場で答えを出さず一旦持ち帰り、
然るべき人と相談すると伝えます。

相手がどんなに
「早く対応しろ」
「早く答えを出せ」

と迫ってきたとしても、
毅然とした態度で対応することです。

焦って早くクレームを収めようとすると、
相手の過剰な要求を受けてしまうことに
なり問題が大きくなります。

そのようなときは、
弁護士など然るべき方に相談すること
を強くお勧めします。

プロに相談
自分で手に負えない時はその道のプロに相談しましょう
画像はイメージ(写真ACより)

現場で実際に起こった5つの理不尽なクレーム例とその対応の仕方

実際にあったクレームについて
その5つの対応例をご紹介します。

お客様に悪意がなかったとしても、
お店の対応が悪いとお客様の気分を害し、
発展しかねない例です。

どのクレームも営業していれば
いただく可能性が非常に高いもの
ばかりです。

ケース①「お前じゃ話にならない!責任者を出せ!」

私がクレームセンターの責任者の時、
一番起こったクレームです。

まず大前提があります。
あなたが店長ということは、

オーナーがいようが、
雇われていようが、
チェーン店だろうが、

あなたが現場の責任者である
ということです。

  • 私はこのお店の責任者であり、
  • 全権を社長(オーナー)から任されている
  • だから、私が責任を以て全て対応します!

と言い切ることが重要です。
これが全てです。

しっかりと伝えなければ、
お客様と話すことができる
土俵にあがることができません。

私が最後まで責任もって対応する
という意思表示をしてください。

画像はイメージ(写真ACより)

ケース②「誠意を見せろ!」

このケースはある意味簡単です。
「お客様の言う誠意とは何ですか?」
と聞くことです。

1.「誠意とは誠意だよ」と言われたら…

「この対応が私共ができる精一杯の誠意です」
と伝え納得いくまで伝え続けます。

2「謝礼金として○○円よこせ」と言われたら…
これは犯罪になります。

ほとんどの人は犯罪になると
知っているため言われることは
ほぼないと思います。

言われたら、
警察に通報するの一手です。

ケース③「あいつをクビにしろ!」

スタッフがミスしたときに、
「こいつをクビにしろ!」
と言ってくる方もいます。

もちろん、
スタッフの非礼に対しては、
すぐさまお詫びします。

しかし、
お客様がそのスタッフをクビにする
ことはできません。

これについては、
「こちらのスタッフの処分に付きましては、
 私どもの内規によって処分致します。
 何卒お赦しください」
と伝えます。

もし相手が強く求めてくるなら、
「そうはいっても私どもとしては致しかねます
 どうぞご了承ください」
と伝えます。

ケース④「土下座をしろ!」

感情的になられたお客様の中には、

「そのスタッフに土下座させろ!」
「責任者のお前が土下座しろ!」

と言われる方もいますが、
土下座はしなくてよいです。

「スタッフ教育(社員教育)を
 徹底致しますのでご容赦ください。」
と伝えます。

それでも土下座を強要してくるなら、

「お客様がそう仰られても、
 人権上そのようなことは
 致し兼ねます」

とはっきり伝えます。

土下座や
該当スタッフの解雇の要求は、
「強要罪」に当たります。

あまりにこじれる場合は、
然るべき方に相談してください。

画像はイメージ(写真ACより)

ケース⑤「ネットに書き込むぞ!」

SNSの発達で最近多いのがこの
「ネットに書き込むぞ!」
というパターンです。

この時の対応としてNGなのが
「やめてください」
と言うことです。

これ相手の思うつぼです。

このような時は、
「こちらの対応が精一杯です。
 残念ですがネットへの書き込みへの判断は
 お客様の判断ですので私どもがそれに対して
 いうことはできません」

もちろん
きちんとした対応をした上で
このように言われたときですよ。

理不尽なクレーム対応時の注意点

私は
通販会社のクレームセンターの
責任者を3年間やっていました。

その経験から痛感したことが、
クレーム対応はかなりの精神的な
負担がかかるということです。

通常のクレームでさえ
精神的負担はかかるのに、
理不尽なクレームなら尚更です。

精神的な負担を軽くするためにも、
以下のことを守ってください。

一人でクレーム対応させない

クレーム対応は1人に
背負わせないことです。

相手がいうクレームの言葉が、
対応者一人に直に向けられます。
精神的負担は大きくなります。

その負担を軽減するためにも、
最初は1人で対応していても、
すぐに応援対応をつけることです。

特に個室で対応する場合は、
複数人で対応するようにしましょう。

クレーム対応を記録をする

クレーム内容を記録することです。
メモを取ることはもちろんですが、
ICレコーダーで録音をします。

このときに相手に
「この話は重要ですので、
 録音をさせてください」
と伝えます。

そのように伝えると、
録音するなと言ってきますが、

「会社の決まりですので
 このような場合は全て記録に残し、
 改善に役立てておりますので」

と伝えます。

このようにして記録したものは、
今後のためにもクレーム対応ノート
などに必ず残しておきましょう。

記録 ICレコーダー
画像はイメージ(写真ACより)

クレーム対応基準を作る

通常クレームなのか?
理不尽なクレームなのか?

最初からその境界線を
担当者レベルでは判断する
ことは難しいでしょう。

だからこそ、
客観的な定義は必要なのです。

客観的な定義とは、
最初の章で出てきたようなものです。

・1日に5回以上電話してくる
・事実確認ができていないのに金銭的な要求をしてくる
・いきなり土下座を要求してくる 

そのようなクレームが発生したら、
どのような手順でクレーム対応を進めていき、
どんな判断をするのか基準を作ることです。

このようなクレームは、
非常に精神的負荷がかかるために、
スタッフより責任者がするできです。

対応後のスタッフの精神的ケアをする

理不尽なクレームを含め、
とてもハードな内容のクレーム対応を
してスタッフはかなりの精神的な負担
を強いられます。

そのなれば離職にも繋がりますし、
うつなどの病気になる可能性も
あります。

そうならないためにも、
早めのケアを心がけ、
最悪の場合は然るべき専門家に
相談してください。

画像はイメージ(写真ACより)

理不尽なクレームに関するよくある質問(FAQ)

警察を呼ぶタイミングはいつですか?

相手が「帰れと言っても帰らない(不退去)」「大声を出して営業を妨害する(威力業務妨害)」「スタッフを脅す(脅迫)」などの行為に及んだ場合は、その場ですぐに110番通報して構いません。お店とスタッフの安全確保が最優先です。

「ネットに書くぞ」と脅されたら、どう答えればいいですか?

「書き込みについてはお客様のご判断ですので、私どもから止めることはできません」と冷静に伝えてください。

下手に「やめてください」と懇願すると、相手に弱みを握らせることになります。

事実無根の誹謗中傷であれば、後に法的措置をとることも可能です。

担当者が精神的に参ってしまった時のケアは?

まずは業務から外し、ゆっくり休ませてください。

店長や経営者が「あなたは悪くない。お店があなたを守る」と言葉で伝え、孤立させないことが重要です。

必要であれば産業医や専門のカウンセラーに相談する環境を整えましょう。

まとめ:理不尽なクレームからお店を守る「3箇条」

理不尽なクレームに対して、
最も大切なことは、

「お客様」として扱うのではなく
「ルールを乱す存在」として
毅然と接することです。

最後に、
この記事のポイントを3つ
にまとめます。

  1. 「顧客」と「クレーマー」を明確に区別する
    お店側が
    「ここまでは対応するがこれ以上は無理」
    という定義を持つことが対応の第一歩です。
  2. 現場に一人で背負わせない
    理不尽な言葉の暴力は
    スタッフの心を壊し精神的な負荷は
    想像以上にかかります。
    必ず複数人で対応し、
    組織として戦う姿勢を見せてください。
  3. 「できないこと」はハッキリと断る
    過度な要求、土下座、金品、不当な解雇要求…
    これらには一歩も引いてはいけません。
    「いたしかねます」の一点張りで、
    相手が折れるのを待つ勇気を持ちましょう。

現場で迷ったときは、
この記事の5つの事例を思い出し、
まずは深呼吸をして冷静に対応してください。


クレームは年々複雑化しており、
中には理不尽なクレームもあること
は確かです。

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今どきの様々なクレーム事例から
どう対応するか学べる実践的な研修です。

この記事を書いている人

稲垣 高史
稲垣 高史カフェコンサルタント
コーヒー好き、カフェ好きの趣味が高じてカフェコンサルタントを始めて7年になります。このブログを読んだカフェ関係者が「これやってみよう」と思えるような売上アップや教育法を発信しております。簡単な質問は無料で対応しております^^

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