ラポールを築くことがスタッフ教育において最も大切であり最短戦力化の鍵

なぜ同じように教えても、
素直に吸収するスタッフと、
なかなか聞き入れないスタッフ
がでるのでしょうか?

それは「教え方」以前に、
『ラポール(信頼関係)が築けている』
かどうかの違いです。

特に
社員教育スタッフ教育において
その差は如実に現れます。

今回の記事では、
飲食店の現場でラポールを築くこと
の重要性をお伝えします。

ラポールを築くとは?

そもそもラポールを築くとは
何を意味するのでしょうか?

ラポールは心理学用語で
『相手との間に信頼と安心の橋
 がかかっている状態』
を指します。

単に仲良くすることではなく、
「この人の話なら素直に聞ける」
「自分のことを分かってくれている」
と相手が感じる関係性です。

カフェや飲食店の現場では、
店長や先輩スタッフがこのラポール
を築けるかどうかはとても重要です。

なぜなら、
ラポールが築けているかどうかで
教育の成果が大きく変わるからです。

新人スタッフが不安を感じたままで、
正しいマニュアルや手順書を使って
説明しても頭に入りません。

大切なのは、
『ここの職場なら安心して働ける』
という安心感なのです。

つまりラポールを築くとは、
信頼関係を築くと同義なのです。

画像はイメージ(写真ACより)

ラポールを築くことがスタッフ教育において大切な理由

スタッフとのラポールを築く
=スタッフとの信頼関係をがあれば、
様々なメリットがあります。

一番は、
あなたの発した言葉をスタッフが
素直に受け取ってくれます。

結果行動をします。

叱られたとしても、
自分の成長のためだと理解できる
ため衝突も少なくなります。

失敗してもフォローしてくれる
と安心できるようになります。

逆にラポールを築いていなければ、
あなたの言葉にスタッフは耳を傾けず
誤解して受け取ります。

その結果、
あなたの指示に従わないことや
最悪退職をしてしまいます。

つまりラポールを築けば、

  • 指導が“命令”ではなく“アドバイス”として届く
  • ミスを恐れず挑戦できる
  • コミュニケーションが円滑になり、チームの雰囲気も良くなる

ようになるのです。

残念ながら、
教育は「教える側の熱意」
だけでは成立しないのです。

相手の心が開いていないと、
どんなに良い言葉も届かないのです。

スタッフを聞く姿勢にするために
ラポールを築くことはとても重要
なのです。

画像はイメージ(DALL-E 3で画像生成)

ラポールを築くには時間がかかる

ここまでラポールを築くことの
メリットや重要性ばかりお伝え
してきました。

このラポールを築くこと
実は大きな弱点があります。
それは時間がかかることです。

また築くことは容易ではありません。

『信頼を築くのは大変だが
 失うのは一瞬である』

あなたもこの言葉を聞いたことが
あることでしょう。
築くにはとても時間がかかります。

しかも、

  • 毎日声をかければ築ける
  • コミュニケーションを取れば築ける
  • 時間が経てば築ける

と考えてしまいがちですが、
そんな簡単なものではありません。

相手があなたを信頼するには、
ある程度の時間と一貫性が必要
となります。

初対面の印象や、
日々の何気ない一言や注意の仕方
の積み重ねが、

「この人は信頼できる」
という気持ちになります。

急がず丁寧に関わり続ける姿勢こそ、
ラポールを築く最短距離だと思って
ください。

画像はイメージ(写真ACより)

ラポールを築くための3つのポイント

コンサルティングをしていて、
ラポールを築くためには重要だと
思う以下の3つのポイントです。

聴くを大切にする

スタッフに対して、
自分のことばかり話していませんか?

スタッフのちょっとした提案を
無下に却下していませんか?

よく言われることですが、
自分が話す2割、聴くが8割
を実践しましょう。

スタッフは
自分の話を聞いてくれる人を慕い
大切にしますから。

観察して認める

毎日のスタッフの動きを観察し
ちょっとした行動をほめることや
感謝を伝えていますか?

些細な行動でも、
気づいてくれればスタッフは
うれしいものです。

観察し認めることは
「私はこのお店に必要とされている」
とスタッフは感じるものです。

結果ラポールが築けます。

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小さな約束を守る

これ案外軽視しがちに思えますが、
スタッフとのどんなに小さな約束
でも守ることです。

  • 明日〇〇を買ってくるね
  • ハンバーグを仕込んでおくよ
  • グラス準備しておくね

などスタッフとの約束を守ること
の積み重ねはラポールを築くこと
につながります。

画像はイメージ(写真ACより)

ラポールを築くことが目的ではない

この記事でラポールを築くことの
重要性をお伝えしてきました。

ここで勘違いしてほしくないことが
ラポールを築くことが目的ではない
ということです。

ラポールを築くことは

スタッフとの信頼関係を生み、
あなたの指示やアドバイスが
スタッフに響きやすくなり、

結果として、
行動が起こり売上や利益として
効果が生みやすいからです。

裏を返せば、

ラポールが築けていない状態では、
あなたの言葉は全て『命令』に聞こえます。

「どうせ言っても聞いてもらえない」

とスタッフが心を閉ざし、
報告や相談が減り、
結果的にミスが増えていきます。

スタッフ教育において
ラポールを築くことは時間を要しますが、
最も大きな成果を生む要素です。

教えることよりも、
まずは聞く耳を持たせること。
そのための関係性を作ることです。
その関係性ができれば、
スタッフの成長速度は加速します。

ラポールは1日にして成らず。

信頼を積み重ねた先に、
成長するスタッフと強いチーム
が生まれるのです。


ちなみに、
私は教育においてラポールを築く
なんて悠長なことはしていられない!
と思っていたタイプです。

その考えを正してくれたのが、
私が店長時代の上司です。

その気づきのエピソードを
よろしければご覧ください

この記事を書いている人

稲垣 高史
稲垣 高史カフェコンサルタント
コーヒー好き、カフェ好きの趣味が高じてカフェコンサルタントを始めて7年になります。このブログを読んだカフェ関係者が「これやってみよう」と思えるような売上アップや教育法を発信しております。簡単な質問は無料で対応しております^^

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