クレーム率は発生率で考えるよりもそのクレームの内容と数で考える
2023年9月15日リライト
どんなに接客レベルをアップし、
どんなにオペレーションレベルをアップしても
発生してしまう可能性があるクレーム。
お店のQCSレベルの目安として、
クレームの発生率を気にしている
経営者もいることでしょう。
果たしてどのくらいの割合が
適切な数字なのでしょうか?
今回の記事では、
クレーム率はの発生率で考えるのではなく、
その質と数で考える理由をお伝えします。
目次
クレーム発生率とは?
クレーム率(発生率)は以下のように
計算して求められます。
クレーム発生率
= 年間クレーム発生件数 / 年間来店客数 × 100 (%)
で表すことができます。
ではあなたのカフェのクレーム発生率
を計算してみてください。
どれくらいでしょうか?
0.1%?
素晴らしいですね。
しかしはっきり言います。
クレームは発生率で考えるのではなく、
その内容と件数で考えることを強くお勧めします。
そう考えてほしいのには、
そう考えることでの危険性と
明確な理由があるからです。
なぜ危険なのでしょうか?
その理由を考えてみましょう。
クレームを発生率でだけで考えると危険な理由
クレームは発生率で考えるのではなく、
その内容と件数で考えるのには、
大きく2つの理由があります。
クレームはその内容と件数で考える
クレーム率で考えると、
客数が少なければ少ないほど
1件のクレーム件数がクレーム率を
押し上げます。
例えば
年に600名利用されるカフェA店
と
年に15000名利用されるカフェB店
で考えてみましょう。
A店もB店も年間で同じ3件しか
クレームが入っていないとしましょう。
クレーム発生率を計算すれば、
A店:12÷600=2%
B店:12÷1500=0.8%
となるわけです。
この両店が3件クレームが増えると、
A店:15÷600=2.5%
B店:15÷1500=1%
となります。
客数は多いお店ほど、
クレーム率で考えるのは危険がある
ということです。
では何で考えるのか?
それは
クレームの件数とその内容で考える
ということです。
ハインリッヒの法則が示す表面化しないクレーム
クレームには顕在化していない
クレームというものがあります。
要は目に見えないクレームです。
サイレントクレームとも呼びます。
クレーム発生率を考える際に、
ハインリッヒの法則について、
知っておいてください。
ハインリッヒの法則って
あなたは聞いたことありますか?
これ1:29:300の法則とも言われています。
ハインリッヒの法則とは?
- 不満を持った顧客の96%は、そのカフェに対して何も言わない。
- クレームが1件あると、問題を抱えた顧客が他にも24人存在し、そのうち6件は非常に深刻な問題である。
- クレームを訴えた顧客の54~70%は、その問題が解決すれば、再びそのカフェを利用する。特に、問題が速やかに解決されたと感じる場合は95%までその数字は上昇する
- クレームを発した顧客は、平均9~10人にその事実を話す。特にその13%は20人以上にも話す。
- クレームを訴えて問題が解決された顧客は、業界にばらつきがあるが、平均5~8人の人にその事実を話す。
- クレームを訴えても対応がきちんとされなかった顧客は、その悪い経験談を8~16人の人に話す。
注)ハインリッヒの法則について企業をカフェに置き換えています。
これ結構有名な話です。
クレームの研修に出るとかなりの
確率で出るネタです(笑)
かくいう私も
クレーム研修時には使わせて
いただいております(感謝)
ここで注目してほしいのは、
「不満を持った顧客の96%はそのカフェに対して何も言わない」
という部分です。
いいですか?
何も言わずに去ってしまうのです。
これかなりのポイントです。
つまり、
クレームを言ってくれるだけまし!
ということです。
もっと言えば、
今の時代SNSが盛んですので、
SNSに記事に書かれ拡散されてしまう
かもしれません。
もう1つ注目してほしいのは、
「クレームが1件あると、問題を抱えた顧客が他にも24人存在し、そのうち6件は非常に深刻な問題である。」
という部分です。
つまり、
1つの表面化されたクレームの奥には、
重篤な問題が起こっているということなのです。
クレームは数より本質的な内容で判断
まず考えてほしいのは、
クレームはその数ではなく内容
で判断してほしいということです。
ハインリッヒの法則からわかる様に
そのクレームの裏には大きな問題が
隠れているかもしれないという目で
クレームを見ることです。
よく言われる
クレームは氷山の一角
とはこのことです。
一方で、クレーム発生率0.1%ということは、
1,000人来店し、たった1人しか不満に思わなかった
ということですよね?
「たった1人ってすごくない?」
と思われたあなた。
あなたのとっては1,000人利用したお客様の中で、
たった1人のお客様かもしれませんが、
その不満に思ったお客様1人からすると?
そう
100%不満
なのです。
クレームを訴えても対応がきちんとされなかった顧客は、その悪い経験談を8~16人の人に話す。
だからこそ、
クレームは数ではなく内容を見て判断
することが大切なのです。
お店は常に動いています。
当然ミスは生まれますし、
クレームも発生することもあります。
しかし、
クレームの本質的な内容を観て、
クレームを限りなく0にする努力を
忘れないでください。
出してしまったとしても、
クレーム対応でそのお客様を満足させ、
あなたのカフェのファンにしてください。
クレームを出してしまったお客様。
あなたにとって1/1000のお客様でも
お客様からすればあなたのカフェは100%です。
クレームをお客様目線で考えることを忘れない
でください。
起こったクレームの本質的な部分を見据え、
重篤な問題が隠れていないかクレームが起こる
たびにチェックしましょう。
このような地道な努力が顧客満足に繋がり、
ひいては、売上アップに繋がることを忘れない
でくださいね。
そして、ハインリッヒの法則でも言っているように、
クレームを訴えた顧客の54~70%は、その問題が解決すれば、再びそのカフェを利用する。特に、問題が速やかに解決されたと感じる場合は95%までその数字は上昇する
と言っています。
クレームはあなたのカフェのファンを作る
チャンスでもあります。
つまり売上アップのチャンスです!
そのチャンス是非ものにしてください。
クレームは年々複雑化しており、
中には理不尽なクレームもあること
は確かです。
もしあなたが日頃のクレームで
困っているようなら
弊社のクレーム対応研修をご活用下さい。
今どきの様々なクレーム事例から
どう対応するか学べる実践的な研修です。
この記事を書いている人
- コーヒー好き、カフェ好きの趣味が高じてカフェコンサルタントを始めて7年になります。このブログを読んだカフェ関係者が「これやってみよう」と思えるような売上アップや教育法を発信しております。簡単な質問は無料で対応しております^^
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